安息日の歴史と意味
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安息日の歴史と意味
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山形俊夫 著
A5サイズ、175頁

※抜粋
1、週の起源とその名称
人間は空間と時間の中で存在しています。空間と時間とはちがった性質をもっていて、わたしが占有している空間は、ほかの人が占有することはできません。しかし時間は共有することができます。人間は空間を利用し、活動の分野をひろめてきました。ポーランド生まれの著名なラビ、A・J・ヘッシェルは技術文明は人間の空間支配であるといいました。まず人間は空間をはかる方法を考え空間の境界を定めることができました。
時間についても、これに区切りをつける方法を見出しました。それは主として天体の運動を土台としています。すなわち、地球がその軸のまわりに一回転する時間を基準にして一日とし、また地球が太陽のまわりを一回まわる時間を基礎にして一年を考え、月が地球のまわりを一回転する時間から一月という時間の区切りを考えました。わたしたちが用いているもう一つの時の区切りは週です。週は人類歴史の古い時代から見られます。その起源については、月の半分をさらに二分して七日としたとか、七という数を特別視したなど諸説がありますが、はっきりしていません。ただ聖書だけがその起源を明確に記しています。…